南国宮崎は暑かった

延岡西日本マラソン

平成19年2月18日

植松 靖博

1.東京マラソン落選

 東京マラソンに落選した。ショック!!!で、あるはずなのに「やっぱり外れたんだ・・・」と思っただけ。【想定の範囲内】であった。

 というのは、3年ほど前から年賀状のやりとりを復活した学生時代の友人(愛媛の人)から、「一度愛媛マラソンに来てくれよ!」と言われていて、でも愛媛マラソンは青梅マラソンとバッティングしていたので、参加できなかった。ところが今年は、東京マラソンがその日(2月第三日曜日)に割り込んだため青梅マラソンが第一日曜日に変更になったので、「今年は東京マラソン外れたら愛媛マラソンに出てみよう」と心に決めていたため、東京マラソン落選はそれほどショックではなかった。

 ところが【想定外】の事態が・・・ 愛媛マラソンまでが、2月の第一日曜日に変更になってしまった。理由は判らないが東京マラソンとのバッティングを避けたのか?こちらから言わせれば「嫌がらせ」としかいいようがない。しかも、東京マラソンの日は、関東地方では殆どレースがなくて、しかもその前後の第二、第四日曜日にも長い距離のレースが殆どない。

一度は諦めて東京マラソンの走路員をやろうかと思っていたところ、クリールのレース予定を見ていたら「延岡西日本マラソン」を発見。九州では高レベルの大会ということで知られている。今までは、あまり意識したことのない大会だったが、「この機会に出てみようか?」と思い、勢いで申し込んでしまった。

2.故障中なのに

 11月の「つくばマラソン」では自己ベストにあと1秒とせまる2時間40分37秒で走って復活を果たしたが、実はその頃から体に異変があった。「走り」そのものは順調に走れていたが、いつも朝練後に行っている「腹筋トレーニング」中に原因不明の腹筋の痛みを感じていた。最初は疲れからきているもので、そのうち痛みも感じなくなるだろうと楽観視していたが、痛みが和らぐどころか、12月の末くらいからは走りにも影響が出てきてしまった。

 スピードを上げると特に痛むので、距離だけを稼ぐ走り込みを続けていたが、久々のレースペースで千葉マリンマラソンを走った際、その走りの衝撃がまともに下腹部にきてしまった。その後は「このまま練習を続けても悪化するだけ」と判断し、走りこみ中止。痛みが和らげばダマシダマシ走るという感じで現在に至っている。

 そんな体調が悪い中、何故わざわざ延岡にまで走りに行く必要があるのか?と自分に問いただしてもたいした理由は無いが、今回の宮崎行きは「ツアー予約」に苦労したからだと思う。2月の宮崎はプロ野球のキャンプの影響で特に土日は空いていないとのことだった。そこを何とかお願いして予約できたものだから、故障中ではあるが予定どおり延岡を走ることにした。(参加費は3000円だから無駄にしてもよかったが・・・)

3.ただ走るだけ

 せっかくの初宮崎だったが、特に観光は考えておらず、ただ走るだけ。というか、観光している時間がない。宮崎到着が15時頃(実際は飛行機が遅れて15時45分頃だった)なので、そこからどこかに観光に行くには時間が無いし、帰りは20時10分発ということで時間的には余裕があるが、マラソンの疲れもあるし、延岡〜宮崎は2時間弱かかるし電車も少ない、しかも自由な時間帯は夜ということで、やはり観光は無理。ひたすら走るだけだった。

 宮崎に到着したら天気予報どおり雨だった。ホテル以外に行くあてもなく、真っ直ぐホテル(駅から1.5キロ)に行くのは寂しいので、まずは近くの公園(宮崎中央公園)を散歩。雨が降っていたせいか、殆ど人影も無く寂しい公園だった。ジョギングは出来るだろうけど、ジョギングコースのようなものは無かった。

その後は空腹だったので、何か食べようと駅の近くをさまよったが何もなし。重い荷物を持ち、傘を差して歩くのも苦痛だったので、寂しいけどホテルに行った。ホテルに行く途中新たな発見。宮崎駅は駅前はオフィス街になっていて何もないが、そのホテル近辺に行くと、ちょっとした繁華街になっていた。

ということで、ホテルに一度荷物を置いて身軽になったところで、遅い昼食?(夕食)に出かけた。やはり宮崎といったら「地鶏」ということで、その手の店が多かった。結局、地鶏がメインの居酒屋系の店に入って、ランチ?メニューの「地鶏親子丼定食」と生ビールを頼んだ。地鶏の味はよく判らなかったが味付けがよく、ボリュームも満点、奴、味噌汁、お新香つきで580円という安さに満足だった。

 ホテルに戻って驚いたのは、一見普通のビジネスホテルなのに大浴場がついていたこと。その他に、居酒屋(つぼ八)、レストラン、あと驚きは何故かコインランドリーがついていた。大浴場は一般の人は有料の「お風呂の王様」系の浴場だったが、宿泊客(男性のみ?)は無料で利用できる。内容的には電気風呂、水風呂、サウナ、普通の大浴場も椅子付きで半身浴ができるようになっている。何だか一般の温泉旅館に行くよりも内容的に充実していて、予想外に大満足のホテルだった。

4.延岡へ

 ホテルで残念だったのは、朝食が付いていたのに、延岡に行く電車の都合で、6時前にはチェックアウトしなければならず、6時30分からの朝食が食べられなかったこと。(もちろん朝風呂に入れなかったことも・・・)仕方なしにコンビニで弁当を買い、電車の中で朝食を済ませた。電車は殆どガラガラ。不思議に思ったのは平均2駅ごとくらいに電車が2〜3分停車すること。こんなに停車しなければ1時間少々で延岡に到着するのに・・・そのうち理由がわかったが、この電車は単線で、対向車の通過待ちやその時間調整のために停車しているようだった。 8時過ぎに延岡到着。その後は殆ど迷うことなく、受付会場の延岡市役所にたどり着いた。方向音痴の自分としては珍しかったが、延岡の地形は東京のようにひねくれていないので、おおよその方角どおりに歩くと到着できるように感じた。その頃には前日から残っていた雲も晴れて、ジリジリと暑さをかんじるようになっていた。寒くなることも想定して、東京のレースと同じように重ね着できていたが、全く邪魔になるほど暑かった。長袖Tシャツでアップしたが、スローペースで走ってもかなり汗をかいてしまった。当然、アームウォーマー、手袋は邪魔なだけ。雨も降らないだろうからと帽子を持ってこなかったが、日差しをよけるために必要だったと後悔した。

5.マラソンスタート

 参加者が約300人。参加標準タイムは無いが、陸連登録者のみで、制限時間3時間30分ということで、さすがに参加者で遅そうな人はいない。そんなこともあり、今日は敢えて最後尾スタート(練習もしてないし、前方スタートでオーバーペースに巻き込まれるのを恐れ)とした。

 300人程度なので、ロスタイムはほんの7秒。ただ、その後も自分のペースで走れない苛立ちは感じたが、これから長〜い道のりだし、前を走る人のペースに合わせながら1キロを通過(4分15秒)。さすが実力者の大会、最後尾に近い位置でもサブスリーに近いペースとは驚きだった。2キロくらいから徐々に抜き始める。3キロくらいでほぼ12分丁度。その後はキロ4分マシンのように正確なラップで走っていき、15キロまでのラップは19分56秒、19分49秒、19分57秒とほぼイーブンペースで走る。スタートが遅かったので、抜かれることは全くなく、抜く一方で、しかも体感的には高速ジョギングのような感じで、延岡の景色を満喫しながらゆったりと気持ちよく走ることができた。気温は高いが、雲がまだ残ってくれていたので、常に強い日差しに苦しむといった状況でもなかった。

6.悪い癖が

 抜きっぱなしの展開だったが、当然のことながら徐々に抜いていく相手が速くなってくる。18キロくらいまではキロ4分マシンを保っていたが、19キロ手前くらいで、ある集団に追いつき、追い抜こうとしたが、その集団を引っ張るランナーから見ると「ペースが落ちたから集団にいた誰かが前に出てペースを上げた」と思ったらしく、そのままピッタリと後ろについてくる。こうなってしまうと、自分がその集団のペースを乱してしまうことになる。しかたないので、一度ペースを落とし、その集団の最後尾についてしばらく走る。でも、やはり遅くて我慢できなくなり、再び前に出てペースを上げて走る。ジワジワだとまた集団が付いてきてしまうので(それではペースを乱して申し訳ないので)いっきにペースを上げて集団を引き離す。そんなことをしているうちに、自分のペースも上がってしまった。20キロ地点ラップは19分46秒。

22キロ付近で折り返してからは向かい風になってラップが落ちるはずなのに、19分35秒とさらにペースが上がっていた。

 そこからは、自分と一緒にペースを上げていった人について走ったが、29キロ手前あたりから何となくその人のペースが落ちているなと実感し、30キロまで(19分59秒)は我慢して付いていったが、その後「ここからは切り替えて」と思って、その人の前に出てペースを上げた。「上げた」つもりだったが・・・一度離したはずのランナーが、しばらくすると追いついてくる。最初はその人が自分以上にペースを上げたと思ったが、自分のペースが落ちていたようだった。全然楽に走っていたはずなのに、勝田の時と同じで、完全にスタミナ切れ。35キロ地点では初めてキロ4分ペースを超えて20分54秒と完全にペースダウン。その後は気持ちも切れて「あとはジョギングでも3時間は切れる」と諦めが早いという最近の悪い癖が出てしまった。

 マラソンを始めた頃はどんなレースでも、ベストの走りを心がけていたが、最近はマンネリ気味で記録が出ないと判ると直ぐに諦めてしまう。N瀬さんからは「安定しているね」と言われるが、最近は全く逆で全然安定していない。反省しなければ・・・

 結局その後はずっとジョギング走りでラップも23分36秒、10分05秒で、2時間53分38秒(89位)でのフィニッシュとなった。

7.走り終えて

 やはりフルマラソン、ダメージが大きい。帰りは延岡の町を散歩しようと思ったが、重い荷物を持って(行きより参加賞などでさらに重くなっている)、疲れきった足ではその気力もなく、食事でもしようかと駅までの帰り道で探したが、空いているところは少ないし(大会会場付近の方が多かったようで歩いている途中後悔した)、結局そのまま延岡駅に到着。電車待ちの30分くらいを利用して、わびしいが駅構内の立ち食い系の店に入り、うどん・カレーセットを食べた。うどんは予想よりはるかに弾力性があり美味しかった。しかもその店は軽く一杯飲めるタイプで、生ビール、おでん他があり、飲んでいこうかとも思ったが、電車が来てしまうので、とりあえず宮崎に戻った。

 宮崎駅には16時頃に到着。飛行機は20時10分で時間がありすぎる。またまた宮崎駅付近で一杯飲み屋探しの散歩をした。

でも、やはり駅周辺にはあまり店がなく、結局、宮崎駅構内の焼き鳥系居酒屋に入った。一人で飲み屋に入るのには違和感がある方だったが、この旅で抵抗がなくなってきたような気がする。生ビール3杯と枝豆、奴、若鶏唐揚を美味しくいただき、ほろ酔い気分で1時間少々時間をつぶす。元気を取り戻し宮崎空港へ。

宮崎空港でも1時間30分ほどの待ち時間。空港内も暑く、しばらく空港の外で涼んだ。宮崎はまさに南国。この2日間冬ということは忘れ暑さとの戦いだった。今後は南国に遠征する時は重ね着などせず、マラソン終了後は観光などする元気がないので、なるべく早めの飛行機で帰るべきだと実感した。(ちなみにその後、飛行機内でも暑さとの戦いが待っていた・・・)

8.延岡西日本マラソン感想

 初めて参加した大会だったが、特徴を挙げると、コースは超平坦(もしかすると今まで走ったフルマラソンの中で一番かも)。何本か川を越える橋があるだけで、それ以外は完全に平坦なコース。殆ど行って、帰ってくるだけのコースなので、風の影響が大きそうだが、今回はそれほどの強風ではなかった。距離表示は1キロごとで自分の感覚ではとても正確だと思えた。さすがアスリートタウン延岡、沿道の声援も多かった。参加賞はTシャツ、浴用タオル、ゴールしたあとのバスタオル、うどんサービス、入浴サービスと、参加費3000円のわりには、とても充実していた。  といった感じのお勧めの大会ではあるが、やはり来年は東京マラソンを走りたい!