昭和記念トライアスロン大会 挑戦記

      田中 貴浩(サポラン=膝にサポーターをしてたランナー)

(平成17712up

── 初めに ──

 トライスロンへの挑戦。いつかはチャレンジしてみたいと思っていた。バイク(自転車)は何とかなるだろうと思っていたが、スイムに自信が無く、ずっとためらっていた。また、廻りにトライスロンをやっている知人がいなかったので、ウェアや自転車の事も全く分からなかったので、トライスロンへの挑戦は夢のまま終わるかとも思っていた。

 ところが、思いもしないところに出会いがあった。昨年(2004年)、サロマ湖100kmマラソンに参加した時に、ぱた。さんの友人、ちんたら〜ずのぱたともさんが初参加していた。城北クラブの掲示板を通してしか知らなかったのだが、偶然にも大会前日の受付会場で会うことができた。更にレース当日のスタート直前、またも偶然にぱたともさんと、それから応援に来ていた元強化主任さんに出会うことが出来た。このおかげで元強化主任さんにはレース中何度も応援していただき、ぱたともさんとはレースの後半、抜きつ抜かれつのレースを楽しむことが出来た。

 お二人との出会いがあったからサロマ湖の打ち上げをする事が出来たし、その縁でオクトーバーランの打ち上げをちんたら〜ずと城北クラブで合同開催することが出来た。

 谷川真理マラソン・荒川マラソンで顔をつなぎ、しばらく経って今年の赤羽月例。偶然、ちんたら〜ずのいけちゃんさんとサオリさんに会って応援をしてもらい、レース後に話をしていて、素人でもトライアスロンに挑戦できるか聞いてみると、いけちゃんさんがあっさりと

「私も素人ですから!」

今年のシーズンオフは変わった事に挑戦しようと思っていたから、この一言で挑戦を決めた。さっそく、ちんたら〜ずの掲示板で初心者向けの大会を聞いてみると、昭和記念公園大会を紹介された。バイクはママチャリでもOKということだったので、レベルも低いだろうと思い、仲間がいるのもチャンス!と思って申し込んでしまった。

 申し込んだはいいが、なかなか練習時間がとれず、スイム練習は1回のみ、バイクに至っては1度も追い込んだ練習をしないで本番に向かうことになった。それでも、何とかなるだろうと思っていたのだが・・・。

── 当日、スタートまで ──

 いよいよレース当日。私のバイクは折り畳み式マウンテンバイク。ただ、折り畳みといっても重量があり、以前、北海道に持って行った時に駅や空港で担いだだけでも肩が痛くなったので、会場までは遠くない(約24km)し、マウンテンバイクで会場入りすることにした。

 多少迷って26km程走ったが、自転車でのゆっくりペースだったので疲れもなく、ちょうどアップになったかな?と思いつつ、悠然と会場に到着。すると、まわりには格好いいロードレーサーを持ったトライアスリート達が・・・。

 この光景を見て、一気にテンションが下がってしまった。(えーっ、ママチャリどころかマウンテンバイクで参加する人もいないじゃーん!)

 何とか無事に受付を済ませ、公園内に入ろうとすると、ちょうどいけちゃんさんとサオリさんが迎えに来てくれていたので、無事に今回お世話になるC−TAKEチームと合流できた。とりあえず腹ごしらえに大福を食べたが、何をしていいのか分からず、いけちゃんさんとサオリさんに教えて貰いながら、準備完了!

 それからスタートまでは、かなり緊張しまくっていた。この日は涼しくて、水は冷たい。果たしてちゃんと泳げるのか?

 私は13時10分スタートの第3ウェーブ(5番目のスタート)。早いスタート時間の人達を見ていると、みんな早くてビックリ。ゲゲゲッ、素人なんていないんじゃないの?

 13時頃、水に浸かっておこうとプールに入ると、すぐに召集時間。アップの時間を勘違いしていたようだ。召集地点で計測リグをもらい、足にセットして準備完了。いよいよプールに入ってスタートを待つ・・・。

── スイム(750m) ──

 とりあえず最後方に並んでスタート。作戦は、最初はクロールで様子を見て、疲れてきたら平泳ぎを混ぜながら後方グループで泳ごうと思っていた。

 ところが、スタートするとアッという間に置いて行かれた。クロールで泳いでも差が開くばかり。たまに平泳ぎになって前を見ると、私の前のアスリート達はどんどん先へ行ってしまう。もう早くも諦めモード。平泳ぎで人を蹴ったりすると仕返しをされると聞いていたが、そんな心配はなくなり、開き直って1周目の中盤からはずっと平泳ぎを続けた。

1周(300mぐらい?)終わる頃、何故か後ろから泳いでくる人が!早くも周回遅れにされてしまった。結局5人ぐらいに周回遅れにされ、スイムゴール地点を横目にもう1周。

流れるプールなので、流れは止まっていても大勢の人が泳ぐから自然と流される、と聞いていたが、全く流された気はしなかった。それもそのはず、集団から一人孤立していたのだから・・・。2周目に入ると平泳ぎでも疲れてきて、何回も立ち止まってしまった。

2周目が終わる頃、前(ブービー争い)のアスリートはもうかなり先。スタート地点では、次の組(15分後)がプールに入り始めていた・・・。

何とか力を振り絞ってスイムを終え、トランジッションエリア(自分のバイク等が置いてある場所)まで走るが、早くもフラフラ。とても自分の足とは思えない。

トランジッションエリアに着くと、廻りはガラガラ。残っているのは私のバイクだけ。スイムはビリなのだから当たり前。みんなバイクをスタートしているからで、焦りながら足を拭いてソックス・シューズを履き、体を拭いて城北クラブのランシャツを着て、ヘルメットを被って準備完了。

バイクを引きながら小走りでバイクスタート地点へ向かった・・・。

── バイク(20km) ──

 バイクスタート地点でバイクにまたがり、いよいよ本コースに合流。すると、凄いスピードで走り抜けていくバイク!少し行くと、救急車が止まっていて、倒れているアスリートがいた。この光景を見て、ちょっとびびる。

倒れている人を横目に走っていると、後ろから大声で

「右! 右!」

と叫ばれたが、バイクのマナーを知らないから意味が分からない。

(え?右に寄ればいいの?それとも右を空けろってこと?)

・・・と考えながらそのまま走っていると、私が素人だとわかったのか、今度は

「左から抜くから右に寄って!」

今度は分かりやすい。右に寄ると、私のすぐ脇をもの凄いスピードでアッという間に追い抜いていった。(最初のかけ声から、この間10秒なかったと思う。)

 廻りのスピードに全くついていけなくて、気持ちは焦るばかり。後ろに気配を感じると、すぐに隅の方に寄って抜いてもらうようにした。

 1周目の後半、スピードを出せる直線があった。ここぞとばかりにスピードを上げようと、ギアをトップに入れようとしたが、入らない!そういえば、手入れを全くしていなかったので、チェーンが錆びていた・・・。(レース後、yoshiさんに、「そんなのバイクって言わないよ。チャリよ、チャリ!」と言われた。)長い直線でも時速27kmぐらいまでしか出せなかった。

 2周目に入ると、段々と気持ちは落ち着いてきた。いつの間にか、喉が乾いてきた。そういえば、バイクの給水はどうするのだろう?と思っていると、他のアスリートはバイクにペットボトルをセットしてある!おそらく常識的な事なのだろうが、初心者の私はそんなことも知らなかった・・・。

 3周目に入ると、私より15分後にスタートしたアスリート達に抜かれ始めた。もう、完全にトーンダウン。自分が今、すごく場違いな所にいるような気がしてきた。(うわーっ、トライアスロンなんて申し込むじゃなかった・・・)

 ようやくラストの4周目、初めて自分よりバイクがいた!・・・と思ったが、ゼッケンをしていなかった。どうやらコース整理の係員だったようだ。

どうにかバイクゴール地点に着き、バイクを降りて手で引きながら小走りでトランジッションエリアに向かった。途中、サオリさんの応援を受けたが、答える余裕はなかった。他の方にも応援して頂いたかもしれないが、まるで目に入らなかった。大して足を使っていないはずなのに、足元はフラフラ。もう最後のランはジョギングでいいや!と投げやりな気持ちになってバイクを置いて、ヘルメットを脱いだ・・・。

─── ラン(5km) ───

 いつものランニングスタイルになり、ジョギングでランスタート地点に向かう。もう気持ちはボロボロだったはずだが、計測マットを通過し、待ちに待った給水をとると、ランナーの血が騒ぎだした!

 スタートしてすぐに、いけちゃんさん達の声援を受けてパワーアップ!今までの鬱憤を晴らすように最初からトップスピードで走った。とにかく無我夢中で走った。前を走るアスリートを抜く一方だったのは、とても気分が良かったが、落ち着いてくると、ゼッケンはみんな私より遅いスタートの人ばかり。あれれ?私と一緒にスタートした人は、みんなゴールしちゃったの??

 ウェーブスタートだから目立たないが、もしかして同時スタートだったら一人ダントツのビリじゃないの?という考えが頭をよぎる。何とか気持ちを切らさずに走ることが出来たのは、ランコースが4周回で、ちんたら〜ず&C−TAKEのみなさんが応援をしてくれたおかげだ。この応援がなかったら、本当に惨めなランになっていただろう。

 3周目に入り、そういえば何周すればいいのか覚えていなかった。確か4周回だと思ったが、確信がない。多く走るのなら失格にはならないだろうが、もし5周回だったら、失格になってしまう!慌てて、走りながらいけちゃんさんに聞くと、

「4周だから、あと1周!」

と教えてくれた。よーし、あと1周!最後の力を振り絞って走ったが、やはり私と同時スタートの人は見つからない。やっぱりビリなんだろうな、と思いながら、最後の直線。ゴールテープの先では、みんなが手を振って迎えてくれた。こうなると、もう自然とガッツポーズがでてきてゴーーール!!!

 ウルトラマラソンの時のような感動の涙は出てこなかったが、ゴールはやっぱり気持ちがよかった!

─── ゴール後 ───

 落ち着いてくると、お尻が痛くなってきた。大して足は使わなくても、固いサドルで遅いなりに真剣に漕いでいた為のようだ。走っている時は何も感じなかったのだが・・・。

 全員無事にゴールして、軽く打ち上げパーティーに参加した後、一時解散。途中まで車で送ってくれると言ってくれたが、ダウンにもなるし予定通り自転車をゆっくり漕いで家に帰ってから、西台まで電車で行き、打ち上げに参加させて頂いた。

初のトライアスロンは(打ち上げも)楽しかったが、冷静にレースを振り返ると、やはり初参加とはいえ、ビリだったのだろうなと思うと、悔しいというよりは惨めに感じていた。もう2度と参加する気は起きなかった。素人のくせに、変なプライドがあったようだ。

 数日後、レース結果を知った。見てみると、ビリではなかった!自分ではダントツのビリだと思っていたので、何故かとても嬉しくなり、また挑戦したくなってきた!

 ビリではなかった事をちんたら〜ずさんの掲示板に報告すると、色々と励ましやお叱りを受けた。そう、私は初心を忘れていた。

「完走することに意義がある!」

という事を。一時はデビューレースが引退レースになるかとも思っていたが、今はハッキリ言える。

「絶対にリベンジします!!」

みなさん、本当にありがとうございました!

今回の成績

スイム(750m)    18分48秒 351位(374人中)

バイク(20km) 1時間03分32秒 371位(372人中)

バイク終了時    1時間22分20秒 371位(372人中)

ラン(5km)      20分50秒  57位(370人中)

ゴール       1時間43分10秒 363位(370人中)

年代別順位 30〜39歳の部      164位(165人中)